-
ブラジル
ピエロがつむぐ“ユーモア”と“人間”〜 その2 AIと学ぶ“人と大地のつながり”
前編<ピエロがつむぐ「ユーモア」と「人間」〜その1:道化師フェスの“極み”>のつづき… リオの街角でばったり出くわしたピエロの一団。彼らが掲げていたプラカードの一つに“Humus、Humor、Humanidade”というポルトガル語が並んでいた。この3つの言葉... -
ブラジル
ピエロがつむぐ“ユーモア”と“人間”〜その1 道化師フェスの極み
真っ赤なブチブチとした球体が連なって、なにやら漂っている。その一つがひときわ大きく突き出でているのが、まるで巨大なタコのようにも見える。リオのセントロ地区、石造りの歴史ある建物を前に、派手に浮き出ているから大目立ちだ。 近づいてみると... -
ブラジル
リオの街で出あったちょっとした“Amor(love)”
明るい日差しがふり注ぐ通り。波音を聴きながら、イパネマからコパカバーナへとつづくビーチ沿いを歩いていると、ピンクのプラカードを掲げる女子がいた。「アブラッソス・グラッティスAbraço Gratis」。つまりフリー・ハグ。このフリー・ハグのムーヴメ... -
ブラジル
「夢を解き放とう」〜リオのストリートアートから
リオの下町を歩いていたとき、通りに面した壁に、ひときわ目を引くものがあった。色鮮やかなデザイン、さらに、あれ?っと目をとめる文字が。「夢を解き放とう」(Liberte seus sonhos)。そして、その下には、その呼びかけに応えるかのように、誰かしら... -
東ティモール
東ティモール断章 2012 〜 独立から10年
紛争直後2000年、撮影取材をした東ティモール。それから12年後、東ティモールを再訪した。この年は、独立をめぐり紛争となったインドネシアから、独立を果してちょうど10年のときだった。 首都ディリの早朝。まだ静かな街路を、駐在している国連軍の人... -
ペルー
生き物いろいろ in ペルーアマゾン 〜 国際生物多様性の日にちなんで
新緑まぶしく、風薫る5月… 下旬に入って、22日が「国際生物多様性の日」だと知った。なんでだろう… 調べてみると、「1992年5月22日に生物多様性条約の本文が生物多様性条約交渉会議において採択されたため」だという。国連が定めた国際デ... -
東ティモール
東ティモール紀行 in 2000年 〜 回想メモ
21世紀に初めて生まれた国、東ティモール。インドネシアからの独立をめぐる争乱の末、独立してから今年で21年。紛争直後の2000年、復興と新しい国づくりに向かう細長い国土の東西を歩いた。その回想録から… ターコイズブルーに縁取られた島々を、... -
ブラジル
リオで開催された地球サミット“ECO92”の寸景、そして、この30年
大勢の人々が見守る中で、高まる熱気。壇上に一人の人物が立つと、会場の空気がひとつになった。世界の平和のために、ともに祈る。世界からさまざまな宗教者たちが集った祭典のまさにハイライト。聴衆はダライ・ラマの言葉に耳を傾けた。 今から30年ほ... -
ブラジル
“シチズンシップ”寸景 〜 リオのデモやスラムでのプロジェクトから
デモにみる市民のパワー バッバッバッバッ…… 夜空に爆音を響かせて、ヘリが飛んでいる。パーン! つづいて起伏の多いリオの下町にこだまする乾いた音。「今夜は外に出ない方がいい」宿主が言った。デモをする人たちと軍警察との間でひと騒動ありそう... -
ブラジル
リオのスラム寸景〜その1「幸せを分かちあおう」
輝く太陽と青い空、ビルの街並みにつづく白浜のビーチ。岩山に立つキリスト像が両手を広げ、人々を受け入れるリオの街。亜熱帯の緑がさざめき、白く光るビル群のかたわらには、レンガ色の家々がぎゅっと積まれたように並ぶ。その対照的な景観は街の風物... -
撮影余話
撮影余話 〜 写せなかった”ワンダー”
これまで、逃したシャッターチャンスは数えきれない。ああ、いい! そう思ったそのときに肝心の機材がない。そのイメージにぴったりくるレンズや、三脚だったりストロボだったり、そもそものカメラが手元にないなんてことも。そんなときはイメージでシ... -
ブラジル
万物流転 〜 消えゆく砂丘
海岸にそって、はるか彼方へと連なる砂丘。遠浅の浜から聞こえてくる波の音、潮の香に包まれながら、砂山に上る。渡る風に身をさらし、ただ波の音を聞く。この自然に溶け込んでいくことの至福を味わう。なだらかな斜面に、大きく影を落としながら流れい... -
撮影余話
撮影余話〜道中の親切@アマゾン、アジア、アフリカにて
「どこへ行くの?」小さな女の子が、どこからともなく現れて、声をかけてきた。ペルーアマゾンの村はずれ、野道に迷っていたときのことだった。村の治療師の家に居候させてもらいながらの撮影取材中、治療師が行くところについて回っていた。だけれど、... -
著作関連余話
『アマゾンの呪術師』電子書籍で復刊によせて 〜その5:元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴ、教育者としての顔
『アマゾンの呪術師』が電子本で復刊された。 『アマゾンの呪術師』地湧社 パブロ・アマリンゴ/語り 永武ひかる/構成・訳 ペルーアマゾンの元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴが語る、神秘に満ちた植物と精霊、呪術師の世界、脳と心とは、人生... -
著作関連余話
『アマゾンの呪術師』電子書籍で復刊によせて〜その4:元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴの人生から
『アマゾンの呪術師』が電子本で復刊された。 『アマゾンの呪術師』地湧社 パブロ・アマリンゴ/語り 永武ひかる/構成・訳 ペルーアマゾンの元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴが語る、神秘に満ちた植物と精霊、呪術師の世界、脳と心とは、人生... -
著作関連余話
『アマゾンの呪術師』電子書籍での復刊によせて 〜その3:元シャーマン画家パブロ・アマリンゴの語りから
絶版になっていた『アマゾンの呪術師』が電子本で復刊。 『アマゾンの呪術師』地湧社 パブロ・アマリンゴ/語り 永武ひかる/構成・訳 ペルーアマゾンの元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴが語る、神秘に満ちた植物と精霊と呪術師の世界、そし... -
著作関連余話
『アマゾンの呪術師』電子書籍での復刊によせて〜その2:元シャーマン画家パブロ・アマリンゴが語る呪術世界から
絶版になっていた『アマゾンの呪術師』が電子本で復刊。 『アマゾンの呪術師』地湧社 パブロ・アマリンゴ/語り 永武ひかる/構成・訳 ペルーアマゾンの元シャーマンの画家パブロ・アマリンゴが語る、神秘に満ちた植物と精霊と呪術師の世界、そして... -
著作関連余話
『アマゾンの呪術師』電子書籍での復刊によせて 〜その1:パブロ・アマリンゴとの出会い
絶版になっていた『アマゾンの呪術師』が電子本で復刊された。 『アマゾンの呪術師』地湧社 パブロ・アマリンゴ/語り 永武ひかる/構成・訳 ペルーアマゾンの元シャーマンの画家、パブロ・アマリンゴが語る、神秘に満ちた植物と精霊、呪術師の... -
ブラジル
なぞの岩絵
絵のようでもあり、文字のようでもあり… これは一体なにを表しているのだろう。じっと見ていると、照りつける日光を受けて凹凸が入れかわる錯覚にくらくらした… ブラジル北東部パライバ州、インガーの岩絵Pedra do Ingá。見方によっては、人の形も見え... -
撮影余話
3.11 〜 あれから12年
あれから12年が経った。2011年の東日本大震災3.11。駅のエスカレーターを上っていたときのこと。キシカシ、キシカシと、聞いたことのない不気味な音が響き、あわててホームにかけ上がる。異常な揺れに、駅舎がつぶれるのではないかと、出張の荷物を引き... -
撮影余話
ポジフィルムがネガ現像されて… 撮影余話1988ブラジル
まさか、そんな… ポジフィルムの現像がプリントで仕上がってきた… それもひどい色かぶりで。初めてブラジルに行った1988年。モノクロで撮影しつつも、メインはコダクロームのポジフィルムを使っていた。長期滞在だったので、現地でも何本かフィルムを現... -
ブラジル
奴隷制廃止100年のひとコマから
初めてブラジルを訪れた1988年は、奴隷制廃止からちょうど100年の年だった。歴史を深く知ることなく、たまたま居合わせたリオのセントロ。水道橋のあたりでは、奴隷制廃止から100年を祝う「祭典」が開かれていた。暗闇と群衆にまぎれ、目立たないように... -
ブラジル
ギアナ高地ロライマ山へ
強風に吹きすさぶ雨。目も開けられず、顔は打たれ、身をさらされる。流れては天地をおおう濃い霧。その切れ間に奇怪な岩々が浮かぶ。すると、それが怪獣や悪魔の顔になった… 南米北部のギアナ高地。その中でも、ブラジル、ベネズエラ、ガイアナにまた... -
撮影余話
撮影余話この一枚 〜 蛇の使い手
チャッ、チャッ、チャッ、チャッ…… なにやらリズムが響いてくる。2004年、モザンビーク中部地方の町外れ、赤土がむき出しの広場らしきところに人垣ができていた。催しのひとつの演目らしい。聞くと、国際的NGOによる衛生や教育の一大キャンペーン。人気...