シーサイドラインの駅を降り、海風に誘われるまま小道を行くと、そこが海の公園だった。日曜日の午後、多くの人でにぎわっていた神奈川県の金沢文庫芸術祭。今年でもう24年目だという。
9月も半ばなのに、真夏のような日差し。作品や飾りが色とりどり、太陽の光にかがやいて、まるで色の祭典のようだった。
「こどもの未来は地球の未来」。パンフレットにそう題されているように、子どもたちの作品がそこここに披露され、さまざまなワークショップに大勢の親子連れが参加していた。
砂浜にも作品。その真上には、くらげの傘が広がるかなような雲が出ていた。
歌う人に踊る人。光と色にみちた緑の広場で、笑い声やフードワゴン車からの香も。
なんとも穏やかな祭に、この星の上の争いごとが遠のくかのよう。
けれども、先住民広場の一角では、「アマゾンの森が燃えている」という熱帯森林保護団体(RFJ)の掲示とサポートの呼びかけも。いま、この一瞬に、森が燃えつづけているという…。
ブースでは、子どもたちもアマゾンのペインティング。地球の反対側の息吹が、肌から心に届いたらと願いたくなった。